日記16話(後編)


戦闘庭フレイヤ 厨房


元帥「フロースちゃん!!
あれほど厨房に入るなって言ったのに、何でわからないかな!?



フロースヒルデ「女の子のたしなみとして、料理の練習をするのは当然でしょ!?

元帥「そんな台詞言うんだったら、まずは不味くてもいいから、とりあえず食べられる物を作れるようになってからにしてよね!

そんな産廃、もう料理とすら呼べないよ、はっきり言って」

フロースヒルデ「さ、産廃ですってぇ〜〜!!


Dr・藪「……何の騒ぎかね、フロース君、元帥君」

 私がフレイヤの厨房に入ると、普段仲良しであるはずの元帥君とフロース君が、目を三角にして怒鳴りあっていた。


杏中将「あ、藪先生……いままでどこに行っていたんですか?」

 元帥君やフロース君の代わりに、私の助手の杏中将が答えてくれた。

Dr・藪「……それはこちらの台詞だよ、杏君。 今朝から姿が見えないから、探したのだがね」

杏中将「私もですよ、藪先生。 今朝起きたら医務室にも、自室にも姿が見えないから……」

Dr・藪「……まあ、過ぎたことをこれ以上言うのはよそう。 杏君……状況の説明、頼むよ」

杏中将「は、はい。 事の発端は、フロース艦長が元帥が出かけている隙に、厨房に入り込んだ事が原因です。

ご存知無いかもしれませんがフロース艦長は以前より、そのあまりの料理下手の為、元帥に厨房への出入りを禁止されていたんです」

Dr・藪「……で、密かに料理の練習をしていた所を、帰ってきた元帥に見られて、元帥君が大噴火した……

という訳だね」

杏中将「ええ。 ……先生、何とかあの二人の喧嘩、止めていただけないでしょうか?」

Dr・藪「もとより、そのつもりでここまで来たのだよ。 では、ちょっと失礼……」

 私は、喧嘩を続けるフロース君と元帥君の間に割って入った


フロースヒルデ「あ、先生……いつの間にいらしたんですか?」

 ヒートアップしすぎていて周りを見ていなかったのか、ようやくフロース艦長は私の存在に気がついたようだ。

元帥「ねえ藪センセ。フロースちゃんの料理、ちょっとみてあげてよ。 そして引導をしっかり渡してあげて」

フロースヒルデ「引導って……元帥、あんたねぇ……!!」

Dr・藪「まあまあ、二人とも押さえてくれたまえ。 フロース君、ちょっと君の料理、見させてもらうが……いいかな?」

フロースヒルデ「ええ、どうぞ。 ちなみに、私はビーフシチューを作ったのですけど……」

Dr・藪「ふむ……ビーフシチューね……」

彼女はビーフシチューと主張しているが……



 誰の目にも、これがまともなビーフシチューでない事は明らかであった。


Dr・藪「さて、まずはリトマス紙で酸性かアルカリ性かを調べてみよう」

 そこで、私は手持ちのリトマス紙をビーフシチュー(?)の中に入れてみた。

 ……結果、ビーフシチューに入れたリトマス紙は、それこそ一瞬にして真っ赤に染まった。

 これはこのビーフシチューが、強酸性の液体である事を意味する。

Dr・藪「……フロース君」

フロースヒルデ「はい、何でしょう、先生」

Dr・藪「……このビーフシチューが産廃で無い事は認めよう。

認めるが…… もうこれははっきり言って『危険物』、もしくは『化学薬品』の仲間だね。

この真っ赤に染まったリトマス紙が……全てを物語っているよ」

フロースヒルデ「へ……」

 そう、フロース君の自称『ビーフシチュー』は強酸性の液体であり、とても人間が食べられる代物では無かった。

 私は以前にもフロース君の作った料理を見せてもらった事があるが、その時よりも危険度は格段にUPしている。

 が、ドラゴン殺し用の産廃を作るには、無論危険度がUPした方が都合がいい。

Dr・藪「……フロース君、この液体は回収させてもらうよ。 料理としては使い物にならないかも知れないが、別の用途でなら活用可能だからね。

それとフロース君……今度から料理の練習する時は、ここではなく、私の庭の厨房でやってくれたまえよ」


フロースヒルデ「は、はい……わかりました……」

 自分の作った料理が強酸性の液体だった事にショックを受けたのか、フロース君はうなだれながら答えた。

Dr・藪「さて、そろそろ私は自分の庭に戻るとしようか。 杏君、すまないがこのビーフシチューを持っていくの、手伝ってくれ。

このビーフシチューは強酸性の液体だから…… 運ぶ前に耐酸手袋と耐酸服の着用を、忘れないようにね」

杏中将「は、はい」



一方、その頃……


マーシャ宅

マーシャの声「誰よ! ポストにこんな悪戯をしたのは!?


召使い「いかがなされました?マーシャ様」


マーシャ「さっき、あたしの飛空庭のポストを開けたら……こんな手紙が投函されていたのよ」

召使い「手紙……ですか。 中身を改めさせても、よろしいでしょうか?」

マーシャ「ええ、どうぞ」

召使い「どれ……」




『本日、貴女の飛空庭に大量に保管されている『合成失敗物』、頂きに参上致します。  怪盗キュリアコット』


マーシャ「ああ!もう!! よりによって、あたしが料理に失敗した時に出来た『合成失敗物』を狙って来るなんて……!!

アレをもしエミルに見られたりしたら…… あたしは、破滅よ……」

召使い「お、お嬢様。お気を確かに……

……すぐに、混成騎士団に連絡して、警備を依頼してきます」

マーシャ「どれだけ役に立つのかは分からないけど……わかったわ。 おねがいね」




数時間後……


マーシャ「遅いわね!もう! 連絡してから一体何時間経っていると思っているのよ!!」


騎士団員「も、申し訳ありません…… 今朝方、伝説の犯罪者『グレ』の目撃情報があり、目下、大規模な捜査網を張っています

そのため、どうしても人数が裂けなくて……」

マーシャ「……まあいいわ。 とりあえず、貴方達には、この家にある『ある物』を守って欲しいのよ」

騎士団員「あるもの……といいますと?」

マーシャ「話す必要性を認めないわ。 さ、さっさと警備に就きなさい!」


騎士団員「(こ、このアマ……何様のつもりだ)

……了解しました。では、我々はこれより警備に入ります」

マーシャ「……頼んだわよ。 じゃあ、あたしは家の中にいるから……

侵入者が入ったら、とっ捕まえて頂戴」

騎士団員「は、はい」



家の中

マーシャ「まったく、最近の騎士団はたるんでるったらありゃしないわ。 後でおばあちゃんから文句いってもらわないとね……

さて、ベッドの下の合成失敗物を、盗まれないうちに密かに処分しないと……」

SE:ガサゴソ(ベッドの下を探る音)

マーシャ「ええっと……合成失敗物失敗物は……と……

あれ……無い…… 元は料理だったあたしの合成失敗物が……一個も無い……

……て事は……」


マーシャ「や、やられた……



アップタウン某所


怪盗キュリアコット(ホワイト)「へへへ……楽勝楽勝☆」

 その頃、怪盗キュリアコットこと、K・C・ホワイトはマーシャ宅から盗み出した大量の『合成失敗物』を手に、ご満悦の様子であった。

ホワイト「ホワイト家怪盗奥義その1……『予告状と一緒に盗みに入る』。

怪盗たるもの、いつも警備体制が敷かれてから侵入するとは限らないんだよね〜 HAHAHA」


ホワイト「さて……ちょっと一服したら、とっととアップタウンを逃げ出すとしますか……」

 ホワイトは、手持ちの『コーヒー牛乳』を取り出し、これを一気に飲み干した。

 と、その時である。

ホワイト「む……熱源レーダーに反応…… 誰!? そこにいるのは!!」

 ホワイトは誰もいないはずの空間に問いかける。 しかし、返答は無い。


ホワイト「出てこないんだったら……実力行使あるのみ!!

くらえ!必殺!!」


ホワイト「大リーグ投げ一号!!

 ホワイトは何もいない空間に向かって、物凄いスピードで空のコーヒー牛乳瓶を投げつけた。

 速度は優に200KMを超える、超剛速球である。

 何も無い空間に潜む者を仕留めた…… と、ホワイトは確信したのであるが……

SE:ガキーン!!


男「そうそう、当たる物では無い!!」

 何も無い空間に潜んでいたドミニオンの男に、牛乳瓶は切り払われてしまった。

 もっとも……

SE:ガッシャーン!!(煌めく星の短剣が壊れました)

 その男の持つ「煌く星の短剣」も、また故障してしまったが。

男「ぬお……俺の……俺の短剣が…… まだ、耐久は10あったというのに……」

ホワイト「クローキングなんか使って、女の子をストーキングするからそういう目に遭うのよ。

さ……何で隠れていたのか、白状しなさい、グレさん」

グレ「な……貴様、どうして俺の名を?」

ホワイト「何故って、それは……」


ホワイト「怪盗たる者、常に情報収集を怠る事なかれ……

実家のこの教えに基づき……いわゆる『ネタブログ』の関係者の情報は、前々から調べているの。

グレさん……あなたの事も、知ってるよ。 何でも、騎士団に指名手配をかけられている身とか……」

グレ「ぬ……そんな事まで知っているとは…… 貴様……一体何者だ?」

ホワイト「……まあ、安心して頂戴。 私は騎士団の関係者じゃないから。

私の事は……そう、『怪盗キュリアコット』とでも呼んでね」

グレ「怪盗キュリアコットか……その名、覚えておこう」

ホワイト「……で、何で私の事をストーキングしていたのか…… それについて、そろそろ答えてくれないかしら?」

グレ「……それについて答える前に、一つお前に言っておきたいことがある」

ホワイト「言っておきたい事?それは……?」


グレ「怪盗キュリアコット……お前は間違っている


ホワイト「へっ……」

 突拍子も無い事をグレに言われ、ホワイトは一瞬面食らった。

 が、すぐに態勢を立て直し、グレに対し反撃を試みた。

ホワイト「な、いきなり何ですか!  初対面の相手に『間違っている』だなんて……失礼にも程が……」

グレ「先ほど、お前はコーヒー牛乳なる飲み物を一気飲みしていたようだが……」


グレ「……コーヒーは昔からブラック(無糖)と決まっている

コーヒー牛乳等という飲み物等、邪道もいい所だ」

ホワイト「邪道……ねぇ」

 ホワイトはグレの理不尽とも取れる主張に対し、どういうわけか怒った様子を見せなかった。

ホワイト「グレさん……貴方はコーヒー牛乳という飲み物について、何も分かってはいないわ」

グレ「分かっていない……? それは一体……」

ホワイト「コーヒー牛乳は、ブラックコーヒーに牛乳を入れている物に有らず……」


ホワイト「ミルクに(ブラック)コーヒーを入れている物なの。

つまり、これを飲むって事は、間接的にブラックコーヒーを摂取している事になるのよ」

グレ「ぐ……何だかこじつけくさい理論の気がするが……何故か反論出来ん……」

ホワイト「……ちなみに、私も『コーヒーはブラック派』だよ、グレさん。 砂糖入りの甘ったるい物は、私好きじゃないから」

グレ「ほう……そうか。 という事は、俺とお前は、同志……という事になるな。

先ほどは失礼な事を言って済まなかった」

ホワイト「いえいえ、過ぎた事はもういいわ。 で、私を尾行していた理由……そろそろお聞かせ願えないかしら?」

グレ「俺は上官からの命令で……マーシャ宅に侵入したんだが…… その時、先に忍び込んでいたお前の姿を見かけた。

で、上官の命令で、お前の素性を探るために尾行を開始した訳だが……」

 と、その時である。

騎士団員の声1「グレはどこだ!! 奴を逮捕して、『GRECO』のレギュラーの座に返り咲くぞ!!」

騎士団員の声2「ま、待ってくださいよ、ジアイナ警部補〜!!」

グレ「ちっ……騎士団の巡回か…… ここは危険だ。 すぐにでも脱出しよう」

ホワイト「ええ。 アップタウンからの脱出ルートは確保してあるから……グレさん、ついてきて頂戴」

グレ「……了解した」

 グレとホワイトは密かに、騎士団員がうろつくアップタウンを脱出した。



数時間後……


トンカ南方沖・MPI秘密基地



Dr・藪「……ミュー君。 遠路はるばるMPIの秘密基地まで呼び出すなんて……一体何のつもりかね?」

 私はミュー君に呼び出されて、トンカ南方沖にある孤島まで足を運んでいた。

 ちなみにこの孤島……マイマイ島とはまた別の島である。


ミュー「……どうもこうも、ホワイトの奴がブツの受け取り場所に、ここを指定してきたからな」

Dr・藪「余人に知られていないこの秘密基地を受け取り場所に指定してきたという事は……

あまり、表沙汰に出来ない手段で『ブツ』を確保したと、見ていいだろうね」

ミュー「そうだな…… それにしても、あいつ遅いな……

一体、どこで油売ってるんだか……」


ホワイト「すみません〜先輩、藪さん。 遅くなりました〜」

 噂をすれば、影である。

ミュー「おいホワイト、約束の刻限を30分近く過ぎてるぞ。 一体どこで油売ってた?」

ホワイト「ごめんなさい。 実はかの有名なアサシン、グレさんと偶然お会いして、暫く話し込んでいたので」

Dr・藪「ほう……なるほどね。 で、例のブツは手に入ったのかね?」

ホワイト「はい。こちらが品物になります」

 というなり、ホワイト君は(マーシャ宅から盗み出した)合成失敗物と、ティタの物らしい『ぶよぶよマシュマロ』を私に渡した。

Dr・藪「すまないね、ホワイト君。恩に着るよ」

ミュー「……ホワイト。一つ質問いいか?」

ホワイト「? 何ですか?先輩」

ミュー「このブツ、一体どうやって手に入れた?」


ホワイト「ティタさんの料理は普通に作ってもらいましたが…… マーシャさんの方は、ちょっとお家に忍び込んで失敬しちゃいました☆」

 臆することなく、彼女はマーシャ宅に忍び込んだ事を白状した。

 もっとも、この秘密基地の酒場は防諜設備が完備されているので……盗聴の恐れは皆無だという事もあるだろうが。


ミュー「しちゃいました☆……じゃない! 何勝手にマーシャの家に忍び込んでいるんだ!?」

ホワイト「始めはマーシャちゃんから普通に作ってもらおうと思いましたけど……

調べていくうちに……マーシャちゃん、どうも自分の料理の腕前に対してコンプレックスを持っているようで……

見ず知らずの他人はもとより、当のエミルの前でさえ……自分の料理を披露しようとはしないみたいなんです」

ミュー「そうか…… で、普通に作ってもらうのが難しそうだったから、急遽盗みに入ったって事か」

ホワイト「ええ。 そもそも先輩は……『忍び込むな』とは言ってませんでしたしね」

ミュー「ぐっ……それを言われるときついな……」

ホワイト「それと先輩と藪さんに、もう一つ、伝えておきたい事があります」

ミュー「伝えておきたい事……それは?」

ホワイト「帰りがけにダウンタウンの何でも屋さんの所に寄ったのですが…… そこで、こんな物を売ってました」

 というなり、ホワイト君は私とミュー君の前に、何でも屋のオヤジさんからもらったと思われる、チラシを差し出した。


(※)キャリス&ラプソディアさん=すかいうぉーかーの関係者。両人とも料理下手。
(※2)シアさん=九番目の庵の関係者 料理下手だそう。

ミュー&藪「こ、こいつは……!!

ホワイト「ちなみに、何でも屋のオヤジさん曰く……これらの手料理は『毒薬代わりとして使えます』、だそうですよ」

ミュー「毒薬代わり……か。 本人達がこの事実を知ったら、どう思うかな……」

 十中八九、激怒して暴れまわる事は想像に難くない。

ミュー「……で、ホワイト。 まさかとは思うがこれらの手料理…… 買ってきたって訳じゃないだろうな?」

ホワイト「ええ。それはもちろん……」


ホワイト「お店にあった在庫、み〜んな買い占めてきちゃいました☆

ミュー「ちょ……」



ミュー「てめえホワイト!  また余計な事を……!!

あたしらが彼女らの手料理大量購入した事が知れたら、どんな騒動になるか……」

ホワイト「大丈夫ですよ。先輩。 ここへの移動は『時空の鍵』を使っていますから、尾行する事は物理的に不可能です。

それに……もし万が一、彼女達がこの場所を突き止めたとしても、この基地にはマーズ連邦製の対空火器がわんさか配備されていますから……」

ミュー「仮に戦闘庭で接近したとしても、返り討ちに遭うのが関の山…… というわけか」

ホワイト「はい」


Dr・藪「ミュー君。 余人にとっては毒薬代わりかもしれない彼女達の手料理ではあるが……

作っている当人は、大真面目に作っていると思う。

その彼女達の力作を大枚はたいて買った我々に、彼女達が敵意を向けるとは考えにくい。

敵意を向けるとしたら…… そう、自分達の手料理を『毒薬代わりとして』販売した、何でも屋のオヤジ殿だろう」

ミュー「そう……だといいんだがな」

 ミュー君はなお、不安をぬぐえない様子である。

Dr・藪「……まあ何はともかく、これで材料は揃ったのだ。 後はこれらの材料を使って、ドラゴン殺し用の餌を作るだけだよ。

キャリス君たちの手料理の件についても……当人達に感づかれる前に処分してしまえば、後は知らぬ存ぜずで通せるはずだ。

それと……ホワイト君」

ホワイト「はい……何でしょう?」


Dr・藪「君には礼を言わねばなるまい。 この一連の材料さえあれば、(ある意味)究極のメニューが作れるよ」

ホワイト「お役に立てて嬉しいです、藪さん」

Dr・藪「さて……ミュー君。 済まないがここの厨房を借りたいのだが……何とかなるかね?」

ミュー「ああ、それは任せておいてくれ。 今、この基地の所長に話を通しておく」


ホワイト「あ、先輩、藪さん。 私は、ちょっとまたアクロニアの方に戻りますね。

グレさんが、スカウトとしての稽古を、私に付けてくれるって言っていましたので……」

ミュー「そうか…… まあ、これもいい機会だ。 グレさんに徹底的にしごいてもらってこい。

それと……」


ミュー「任務中にすぐに余計な事をする癖、ついでに直してもらってこい。 いいな」

ホワイト「は、はい。 その……善処します。 では、待ち合わせの時間が迫っていますので、私はこれにて……

あ、藪さん。 材料関係の物、このテーブルにおいていきますね。 では〜」

 ホワイトはそくさと、部屋を後にした。

ミュー「さて……あたしはちょっと所長室に行って来る。 許可が下りるまで、済まないがここで待機してくれ」

Dr・藪「ああ、わかった」

 ミュー君もまた、所長の許可を取り付けるべく、部屋を後にしていった……



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