第32話(3)


『ええええええっ!!!』



ジークウルネ「私の防具なんて、出るわけがないって高をくくっていたのに……」


ジークウルネ「まさか本当に……出るなんて……」

 99防具を藪先生から渡されたウルネ嬢は、びっくりした様子で受け取ったのである。

 しかしその表情は喜んでいるというより、むしろ困惑している様子なのである。


鴎外「どうかしたのであるか?ウルネ嬢。 嬉しくは無いのであるか?」


ジークウルネ「それは嬉しいけど……

この服、露出している部分が多いのよ……。 私の体つきだと、この手のお洋服は似合いそうもな……」

?「そんなもの着てみないと分からないじゃない、ジーク」

 不意に、第三者の声がしたと思うと……


 そこにはこの艦の艦長であり、ウルネ嬢とノレン少年の姉であるフロース艦長の姿があったのである。

フロースヒルデ「着もしないでお洋服の似合う・似合わないを語るのは、ちょっと感心しないわね。

その服をデザインした人や、欲しくても中々手に入らない人達に失礼だとは思わない?」

ジークウルネ「……ごめんなさい。 確かにそうでした……」

 フロース艦長に諭されるウルネ嬢。


藪「まあウルネ君。 似合わないと思った衣装でも、いざ着てみると気に入るかもしれんよ。

それに、読者の方々も、どうやら君の99防具姿を見たがっている模様だからな」

ジークウルネ「えっ……それはどういう……」

藪「例の霊感男に99防具を貰いにいった時の事だ」


藪の防具(農帝)を引いた時


ジークウルネの防具(魔帝)を引いた時


藪「といった具合だ。
(注:諸般の都合で画像が当時の物では無いですが、大体実話です.
なお、画像の使用に問題があれば連絡していただければ削除致します)

この場にいた同士諸兄の中にはこのサイトの読者の方もいる可能性が高いから……

これは皆、私の農帝姿なんぞより、君の99防具姿を見たがっている事を意味する……と、私はみている」

ジークウルネ「そ、そうなんですか…… でも、もっと重大な問題として……」


ジークウルネ「私、まだベースLv93なんですよ(2009年12月現在)。

知人とプレイ時間が異なる上に、ここ最近ECOにかける時間があまり取れない私達ですから…… 99になれるのはいつの日でしょうか……」

藪「それを言うなら、私もまだベース93だ。

まあ、こればかりはクエや憑依落ちを駆使して、地道に上げていくしかあるまい」

ジークウルネ「そうですね…… PT狩りなんて滅多に出来ない私達に残された手段は、それしか……」

SE:ツルルルル……

 その時、唐突に携帯電話の着信音が鳴り響いたのである。

藪「おや、こんな夜中に電話をかけてくるなんて……一体誰だ」

 携帯電話の主は藪先生なのである。

『面倒くさいなぁ〜』という思いを隠そうともせず、電話に出る先生。


藪「はい、藪です。 ……おや、犬耳博士か。 いつも、不肖の義妹が世話になっている」

 犬耳博士とは恐らく、ダウンタウンイリスカード研究所にいる……


↑この御仁の事だと思われるのである。

 しかし、その犬耳博士と電話で喋っているうちに、藪先生の表情が険しくなってきたのである。

藪「わかった。今から向かうから、それまで待っていてくれ」

SE:ぷちっ(携帯電話を切る音)


藪「済まんが皆、これからちょっとダウンタウンのイリスカード研究所まで行ってくる」

 真剣な表情で、皆にそう伝える藪先生。これは、どうみても何かあったようなのである。


フロースヒルデ「行ってくるって……こんな夜中にですか?」

藪「ああ。 あのイリスカード研究所には、私の義妹が勤めている。 今、あそこの犬耳博士からの連絡では……」


藪「その義妹が、何らかの原因で倒れたらしい


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